遊水池・調整池とは、宅地開発等が進んで森林や水田、畑、ため池などがなくなり地表が建物やコンクリートで、覆われると、雨水が地中にしみこまなくなり、下流への雨水の流出が増大します。
この洪水の原因となる雨水を一時貯留して、下流へ少しずつ流す施設が遊水池・調整池です。市民の財産を守るため欠かせない施設です。
その特徴は、以下の項目が挙げられます。
○プレキャストコンクリート式であることの特徴として
・耐震性能に優れ、レベル1地震動、レベル2地震動でも安全である。
・工場製品であるため、高品質による耐久性が向上する。
・施工工期の短縮できる。
・施工の省力化ができる。
・施工時に資材搬入が少ない等,周辺地域への影響緩和、作業環境の改善がなされる。
○地下式であることの特徴として
・土地の有効利用が図れる。
・オープン式と比較して雑草や害虫の発生が少ない。
○空間貯留型であることの特徴として
・点検,清掃時の維持管理が容易である。
このような特徴から、各地で採用され、その実績は増加を続けています。
また、(公財)日本下水道新技術機構より、設計・耐震・施工・積算までに及ぶ技術マニュアルが発刊されており、その実績とあいまって、安全・信頼性の高い構造物として、評価を得ています。
一方、近年の下水道界の動向として、特定都市河川浸水被害対策法の制定や国の浸水被害緊急改善事業の創設などにより、今後もより一層の需要増加が見込まれています。